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頚の痛みについて

 頭部の重さはボーリングの玉(約5キロ)ぐらいと言われています。それを2足歩行になったことにより一番上の部分で支えなければなりません。とくに女性は細い頚で支えなければならないので大変です。

 頚は複雑な運動ができます。上下左右に側屈や屈曲伸展・回旋まで出来ます。つまりそれぞれの動作を行う筋肉があるということです。また、頭部につながる血管や脊髄、食道や気管など重要な組織が通っているところです。つまり、ある程度の危機管理ができる施術者でないとむやみに触ることができません。

 頚の痛みにはさまざまな原因があります。重い頭部を支える頸椎や筋肉が痛む、気管、食道の疾患。神経による痛み、外傷、等があります。これを問診や動作テスト、触診などにより原因を突き止めます。骨折や悪性腫瘍、アレルギーなどあきらかに鍼灸治療の適応でないものは速やかに医療機関に行ってもらいます。

寝違えや頚の凝り、軽い気管の炎症などはその場で施術できます。症状が出て間もない場合は早期に治癒できることが多いですが、数か月以上の慢性では治癒に時間がかかることがほとんどです。

 姿勢不良や筋肉の凝りなどによるものは頚だけでなく全身の調整が必要です。重い頭部をバランスよく支える身体になればとても楽になります。

 また、頚の痛みは精神からくる場合もあります。逆に頚を痛めていると「うつ」になりやすいようです。

 丁寧な問診と整形テスト、触診や会話などにより正しい診断をしなければなりません。いろいろな施術方法がありますが、「ボキッ」と鳴らすタイプの施術は頚の場合重大な過誤が起こる危険性があります。できれば優しい施術をおすすめします。


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