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麻疹について

 ここ最近、急激に麻疹の感染者が出ています。日本の麻疹は根絶されたといいますが、海外の流行地で感染し、帰国や外国人の旅行者により空港や近隣の町で感染者が出ています。

 麻疹は「麻疹ウイルス」の感染で発症します。感染力が極めて強く死亡することもある病気です。感染経路は「空気感染」「飛沫感染」「接触感染」があります。

 感染する年齢は乳児、幼児が多いのですが、今回の流行は20代30代が多くみられます。やはり海外からの感染者に接触することが多いからでしょうか。

 症状は10~12日の潜伏期間ののち発熱で発症します。風邪に似た症状や「結膜炎」になることが多いです。その後、一時期解熱しますが、「発疹」が始まります。口腔粘膜の白い粒や全身に赤い発疹がでます。熱も出てきます。通常、数日の安静で回復します。肺炎・中耳炎を併発することが多いです。極まれに脳炎を発症します。

 大きな問題になるのは「妊婦の感染は胎児に重大な障害を与える」ということです。最近はSNS等でも感染地域がわかりますので妊娠中の方はできるだけその場に行かないことが必要です。

 治療方法は「安静にする」「対処療法を行う」ことです。つまり、麻疹ウイルスを直接治療することはできません。もし、感染が疑われるなら出来るだけ早く医療機関に行きましょう。ワクチンやγグロブリン製剤の摂取で発症が防げるケースもあります。

 予防方法はやはり「ワクチン」です。接種時期は1歳からで、できるだけ早く接種します。最近は小学入学時にもう一度接種するのが効果的と言われています。

 鍼灸治療は、回復後の後遺症に対するものになります。


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