口腔機能低下(嚥下障害)について
口腔機能障害とは「食物を口に入れ咀嚼する」「食物を飲み込む」「食道から胃へ送り込む」の3つから成り立ちます。特別なケース(脳障害など)以外は3つが同時に起こります。
健康な状態では食物や水分が喉に送られると「嚥下反射」により自動的(不随意の反射連動)に胃まで送られます。高齢や病気のためにこの反射が起こりにくくなったり、口から食道までの筋肉が衰えると飲み込むのが困難になり、誤って気管から肺に入り「誤嚥性肺炎」の原因になってしまいます。健康であれば間違って気管に異物が入ると「咳反射」により咳をして異物を吐き出しますが、それも出来なくなってしまいます。
鍼灸では口腔機能の向上を期待して「足三里」「太谿」に施術をします。一回の施術前後に嚥下反射潜時(LTSR)※は施術前の平均10.2秒から4.5秒に短縮すると報告されています。
嚥下訓練と並行して鍼灸治療を受けてみるのはいかがでしょうか。